『人口減少と危機のなかの地方行財政 ‐自治拡充型福祉国家を求めて』のご紹介
新型コロナ感染症への対応のなかで、公共部門の空洞化が明らかになりました。特に、感染症の最前線である保健所は、縮小再編により数も職員も大幅に削減されていました。住民生活と地域を維持するための公共部門や自治体の行政体制は、なぜここまで脆弱になったのでしょうか。住民生活を守るために地方行財政はどうあるべきでしょうか。
本書では、新自由主義、財政再建至上主義、人口減少社会危機論のもとで進められてきた国の集権的な行財政政策(行政デジタル化を通じた住民管理・市町村の枠を超える圏域行政化・職員半減化など)の途ではない、公共部門の再建と地方自治の拡充による行財政のあり方が論じられています。
(自治体研究社) https://www.jichiken.jp/books/
【目次】
1.危機下における財政 ‐何が問題か‐
2.安倍政権と人口減少社会危機論
3.「失われた20年」と地方財政
4.2020年度政府予算と地方財政
5.自治体戦略と2040構想と地方財政
6.緊縮政策下での集権的地方財政改革を問う
7.連携中枢都市圏と地方財政
8.小規模自治体の自律と自治体間連携
9.自治体現場に求められる政策分析
10.これからの地方財政