季刊 自治と分権 53号
今号の特集は「地域経済再生への処方」です。地域の疲弊が言われて久しい今、多くの自治体が地域
再生にむけての様々な試行錯誤を行っています。吉田敬一さん(駒澤大学教授)は、岩手県住田町が
歩んだ循環型地域経済振興の道筋を参考に、地域資源を活かした持続可能な地域経済づくりの自治体
政策の基本について考察されています。永山利和さん(元日本大学教授)は、政府による低賃金化政
策も地域経済の衰退の一因であり、公契約条例などを基本モデルに行政が率先して官製ワーキングプ
アを解消するべきと説いています。実践報告は、名古屋市職労の中小企業実態調査のとりくみについ
て書いていただいています。「わがまちの条例」は、中小企業振興条例制定から34年経ったものづ
くりのまち墨田のいまについて書いていただきました。
特集の他にも、榊原秀訓さん(南山大学教授)に「第2次安倍政権下における地方自治の今後」につ
いて執筆いただいています。
なお、今号から新シリーズ「自治体の非正規・関連労働者」が始まりました。
10月1日発行です。ぜひ、お読みください。
首長インタビュー 千葉県浦安市長 松崎秀樹さん
特集 地域経済再生への処方
持続可能な地域経済振興と自治体の役割-岩手県住田町が歩んだ内発的発展の道筋
吉田敬一さん(駒澤大学教授)
低賃金化による地域経済の衰退と公共調達政策の役割
永山利和さん(元日本大学教授)
名古屋の中小企業が元気になるまちづくりを-2回の中小企業(製造業)実態調査 に取
り組んで
武藤貴子さん(名古屋市職員労働組合)
【わがまちの条例】墨田区の「中小企業振興条例」のいま
-ものづくりは「Stay Fab-楽しくあれ」
高野裕次さん(墨田区産業観光部長)
第2次安倍政権下における地方自治の今後-地方自治は生き残れるか?
榊原秀訓さん(南山大学教授)
イギリス地方公務員の雇用と人事・処遇③
Ⅲ パートタイム公務員と間接雇用の現況
(1)パートタイムという働き方の意味と実態
小尾晴美さん(中央大学大学院)
(2)イギリス地方自治体職場における間接雇用の現況
戸室健作さん(山形大学准教授)
新シリーズ 自治体の非正規・関連労働者①消費生活相談員
高野裕美子さん(滋賀県消費生活センター)に聞く
【弁護団レポート/自治労連弁護団】
組合つぶしを画策した、合理的理由なき解雇と闘う
-神奈川フィルハーモニー管弦楽団不当解雇事件
小花和史さん(弁護士)