季刊 自治と分権 49号
★首長インタビューは新潟県・三条市長國定勇人さんです。国による「出先機関」の地方への移管、あまりにも安易であり、3.11東日本大震災における「地方整備局」の活躍など何も考慮していない。「地方を守る会」を組織して、全国で500人を超える賛同を得るまでに発展。地方分権は当然として、国が果たすべき役割を放棄して、安易に地方に財政や仕事の負担を転嫁するのでは、住民の安心・安全は守れない。これまでの多くの災害の経験から確信をもってのべる國定市長の主張は非常に説得力があります。
【第49号目次】
[首長インタビュー(44)]
●「未来への地方自治」國定勇人さん(新潟県・三条市長)
インタビュアー:行方久生(山形大学教授・研究機構主任研究員)
★特集は『公務員制度改革と労働基本権』です。政局が安定せず、国会での審議が遅れていますが、労働協約権の付与にとどまる「国労法案」は、それでよいのだろうか。また、総務省は地方公務員もこれに準じてと主張して改正「素案」まで出しているが、そのまま容認できるのか。そもそも労働基本権(争議権のない)協約締結権とはなにか。労働法の専門家の「鼎談」、行政法の晴山一穂さんの「公務員制度のあり方を問う」。ラディカルに主張し、地方から運動・議論を起こす「起爆剤」の役割を果たすべき「論考」。大阪問題もシッカリと議論をしています。
★サポート論文として城塚健之「橋下大阪市長の労働組合攻撃と闘う」、尾林芳匡「議長や長による一方的な不利益変更は許されない」橋下問題は大阪のみの問題ではなく、全国の労働者・国民の問題であることを正面にすえ、その本質を喝破しています。
★「著者に肝を聞く」野口雅弘『官僚制批判の論理と心理』です。インタビュアーは行方久生(主任研究員)、マックス・ウエーバーの「新解釈」から、現在の公務員バッシングや官僚批判の「ルーツ」「問題点」を洗う「力作」。注目の書です。 [弁護団レポート/自治労連弁護団]
●「法の支配」と「憲法の保障」を獲得するために橋下市政を提訴 …西 晃(大阪市思想調査アンケート国賠償訴訟弁護団事務局長・弁護士)