横須賀基地の一般開放で、米兵が基地見学の子に銃持たす 市民団体が抗議、参加した市長にも公開質問状を提出
8月3日、神奈川県の米海軍横須賀基地で行われた一般開放行事で、米兵が見学に訪れた子どもたちに銃を持たせていたことが分かり、神奈川県平和委員会ら5団体が「教育的に重大な問題がある」として、在日米海軍に抗議文を提出した。
米海軍横須賀基地では、毎年、「ヨコスカ・ネイビー・フレンドシップデー」が開催され、米海軍横須賀基地を一般開放する行事が行われている。その際、米兵が見学に訪れた子どもたちに銃を持たせたり、射撃の構えをさせたりしていたことが分かった。また、米兵による「武闘訓練」も公開され、銃剣をかざしながら、「Kill! Kill! Kill!」と叫び、また「Ready Execute」(処刑、用意!)といいながら相手の首を絞めるなど、明らかに殺人のための訓練を一般見学者、子どもにも見せていたことも明らかになった。
国内法の適用を受ける自衛隊基地内での一般見学者に対する「銃器操作」体験は、東京の市民グループが防衛大臣と自衛隊関係者を銃刀法違反で刑事告発している。そのため、自衛隊は全国の自衛隊基地内で一般見学者に拳銃等をもたせたりする行為を中止している。「在日米軍基地内とはいえ、一般開放という多くの日本人見学者が参加する中での一連の行為は教育的に重大な問題がある」として、8月27日、5団体は在日米海軍の司令官などに抗議文を提出した。
公開質問状の中では、「旧軍港市が平和産業港湾都市に転換することにより、平和日本実現の理想達成に寄与することを目的」とする旧軍港市転換法により旧軍港市である横須賀市は米軍基地の縮小、返還、「米兵犯罪」の根絶に向けて努力する義務があると指摘。
この行事に出席してスピーチをした横須賀市の吉田雄人市長や教育委員会教育長にも公開質問状を提出した。回答期限は9月10日。
写真・資料提供:「原子力空母の母港化を阻止する三浦半島連絡会」新倉泰雄事務局長