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2013.06.18

自民党道州制推進本部が修正案 地方の意向は無視できない

 6月10日、自民党の道州制推進本部が今国会に提出を目指す道州制基本法案の修正案が明らかになった。11日に各紙が報道した内容では、①法案の名称を道州制推進基本法案とする、②前文に「道州制導入は、国民の合意と協力がなければ、とうてい実現できるものではない」と明記する、③道州制国民会議が3年以内に答申後、政府は「2年をめどに法整備をしなければならない」と規定し5年程度で道州制に移行するという内容を、「法整備を速やかにしなければならない」と改め2年の期限を削除するというもの。

 

 自民党道州制推進本部が修正案 地方の意向は無視できない

 6月10日、自民党の道州制推進本部が今国会に提出を目指す道州制基本法案の修正案が明らかになった。11日に各紙が報道した内容では、①法案の名称を道州制推進基本法案とする、②前文に「道州制導入は、国民の合意と協力がなければ、とうてい実現できるものではない」と明記する、③道州制国民会議が3年以内に答申後、政府は「2年をめどに法整備をしなければならない」と規定し5年程度で道州制に移行するという内容を、「法整備を速やかにしなければならない」と改め2年の期限を削除するというものである。修正案で道州制の本質が変わるものではなく、与党側の法案提出に向けた環境整備、当座の妥協に過ぎない。
今国会は参議院選挙があるため延長はなく26日で閉会する。どんなに急いでも今国会での成立は見込めず、法案の提出も不透明となっています。修正案の前文には「道州制導入は、国民の合意と協力がなければ、とうてい実現できるものではない」と明記(中国新聞6月11日)。地方の意向を無視はできない状態になっています。                         

 「5年で道州制」撤回、自民が基本法案を修正
                           中国新聞 2013年6月11日
自民党道州制推進本部が今国会提出を目指す道州制推進基本法案の修正案が10日、明らかになった。原案は、5年程度の準備期間を経て道州制に移行するとしていたが、全国町村会など地方側が強く反対していることに配慮し、期限を撤回した。参院選を控え、地方との対立を避ける狙いもあるとみられる。週内にも推進本部の総会で公表する。
 自民、公明、日本維新の会、みんなの党の4党は、道州制実現に向けた法案提出に意欲を示している。与野党で共同提出を目指す動きもあるが、自民党が修正案をまとめたことで、党間協議が遅れる可能性も出てきた。
 原案は、有識者らでつくる国民会議(首相の諮問機関)が、道州の区域割りなどの制度内容を3年以内に答申後、政府は「2年をめどに法整備をしなければならない」と規定し、5年程度で道州制に移行する内容だった。修正案は「法整備を速やかにしなければならない」と改め、2年の期限を削除した。
 ただ修正案には「法は施行から5年で効力を失う」との規定も追加された。「事実上、5年以内に準備を終えるよう政府に迫っており、ほとんど原案と変わらない」(政府関係者)との指摘もあり、地方側の理解を得られるかは不透明だ。
 また、修正案の前文には「道州制導入は、国民の合意と協力がなければ、とうてい実現できるものではない」と明記。地方の意向を無視して推進しないと強調した。

自民「5年で道州制」撤回、基本法案修正
                                                                                            共同通信 2013年6月10日
 自民党道州制推進本部が今国会提出を目指す道州制推進基本法案の修正案が10日、明らかになった。原案は、5年程度の準備期間を経て道州制に移行するとしていたが、全国町村会など地方側が強く反対していることに配慮し、期限を撤回した。参院選を控え、地方との対立を避ける狙いもあるとみられる。原案は、首相の諮問機関の答申後、政府は「2年をめどに法整備しなければならない」と規定していたが、2年の期限を削除した。

「自民」推進法案修正/5年で道州制撤回
                                                                                           河北新報 2013年06月11日
 自民党道州制推進本部が今国会提出を目指す道州制推進基本法案の修正案が10日、明らかになった。原案は、5年程度の準備期間を経て道州制に移行するとしていたが、全国町村会など地方側が強く反対していることに配慮し、期限を撤回した。参院選を控え、地方との対立を避ける狙いもあるとみられる。週内にも推進本部の総会で公表する。
 自民、公明、日本維新の会、みんなの党の4党は、道州制実現に向けた法案提出に意欲を示している。与野党で共同提出を目指す動きもあるが、自民党が修正案をまとめたことで、党間協議が遅れる可能性も出てきた。
 原案は、有識者らでつくる国民会議(首相の諮問会議)が、道州の区域割などの制度内容を3年以内に答申後、政府は「2年をめどに法整備をしなければならない」と規定し、5年程度で道州制に移行する内容だった。修正案は「法整備を速やかにしなければならない」と改め、2年の期限を削除した。ただ修正案には「法は施行から5年で効力を失う」との規定も追加された。「事実上、5年以内に準備を終えるよう政府に迫っており、ほとんど原案と変わらない」(政府関係者)との指摘もあり、地方側の理解を得られるかは不透明だ。
 また、修正案の前文には「道州制導入は、国民の合意と協力がなければ、とうてい実現できるものではない」と明記。地方の意向を無視して推進しないと強調した。

  地方の反対、読みきれず 【解説】
自民党の道州制推進基本法案は、野党時代の昨年にまとめたものだ。当時は目立った異論もなく、党道州制推進本部は早期に国会提出できると楽観視していた。だが、昨年12月の衆院選勝利後、地方から反対意見が続出して党内にも広がり、原案の見直しを余儀なくされた。
 推進本部の幹部は「急に周囲が騒がしくなった」と戸惑いを隠さない。与党復帰で法成立が現実味を帯び、反発が本格化する展開を読み切れていなかったようだ。
 潮目が大きく変化したのは法案の最終調整に入った今年2月以降。全国町村会が「道州の中心都市への一極集中を招き、周辺部がさびれる」と反対を表明したのに続き、全国知事会も「中央省庁を統廃合するとの方向性が明確になっていない」などと修正を要求した。
 呼吸するように自民党内からも「参院選に不利になる」と地方への配慮を求める声が浮上。集票力のある首長と対立したくない思いが透ける。
  推進本部は、今国会に法案提出する姿勢を崩しておらず、週内にも開く総会で修正案を提示する方針。2年の法整備期限を削減する本格的な議論はこれまでしておらず、「小手先の修正だ」との批判も予想される。党内の賛同を得られるか、重要な局面を迎えそうだ。

道州制基本法案を大筋了承 維新PT 
                                                                                             2013年5月30日 産経ニュース
日本維新の会のプロジェクトチーム(PT)は30日午前、道州制への移行手続きを定めた道州制基本法案を大筋で了承した。みんなの党と共同で今国会中の提出を目指す。
 自民、公明両党との修正協議を視野に、両党案と同じく、国会議員や地方議員らでつくる「道州制国民会議」で制度設計を行うと定めた。一方、橋下徹共同代表(大阪市長)が掲げる国の出先機関改革の方針に沿い、出先機関の改廃を行うことを明記した。道州制移行に伴う憲法の改正に関しては「首相が国民会議に諮問することができる」とした。
  
道州制を推進する国民会議を開催 -道州制推進基本法案早期成立へ与野党と意見交換
経団連タイムス 2013年6月13日 No.3134 
経団連、日本商工会議所、経済同友会の3団体は5日、都内で道州制推進知事・指定都市市長連合(以下、首長連合)とともに、関西経済連合会、経済広報センターの後援のもと、「道州制を推進する国民会議」を開催した。
当日は、自民党の今村雅弘道州制推進本部長、公明党の石川博崇道州制推進本部事務局次長、みんなの党の江口克彦最高顧問、日本維新の会の松浪健太道州制基本法推進プロジェクト・チーム座長が来席し、企業、関係省庁、地方自治体、マスメディアなどから約200名が参加した。
開会あいさつで経団連の畔柳信雄副会長・道州制推進委員長は、「日本経済を着実な成長軌道に乗せていくためには、成長戦略の実行とあわせて、地方の潜在力を発揮させる統治制度への改革、すなわち道州制の実現が不可欠。現在自民・公明両党で議論されている道州制推進基本法案を早期に成立させ、一定の道筋をつけることが重要」と強調した。
続いて、自民党の今村本部長が、党における道州制に関する検討経緯を紹介したうえで、「安倍首相も道州制推進に前向きであり、地方自治体等の意見も踏まえながら、今国会での法案提出に向けて引き続き努力したい。あわせて、次期参議院選挙の政権公約に向けて、道州制についての党の考え方をまとめる予定である」と強い意欲を示した。
次に公明党の石川事務局次長は、「自民党との法案化に向けた作業はほぼ終えつつあるが、公明党としては、地方が主体的に関与できる項目を盛り込むよう主張している。野党の理解も得ながら、今国会での法案提出に向け全力を尽くしたい」と表明した。
一方、日本維新の会、みんなの党は、自公同様、道州制の推進については前向きな姿勢と理解を示したが、法案提出の時期や内容について自公と若干の違いを表明。みんなの党の江口最高顧問は、「今国会ではなく、参議院選挙後に自民・公明・みんな・維新の4党共同で提出することがより望ましい」との考えを示した。また、日本維新の会の松浪座長からは、「みんなの党との共同で道州制への移行のための改革基本法案を提出すべく作業を進めている」旨の発言があった。
その後の懇談では、古川康首長連合副代表(佐賀県知事)から、中央省庁、地方支分部局の改廃も法案に盛り込んでもらいたいとの要望が出された。各党からは、中央省庁が担うことが不可欠な分野以外は地方に権限を移譲し、具体的な役割分担は国民会議で議論する方針が示された。
最後に、村井嘉浩首長連合共同代表(宮城県知事)が閉会あいさつし、「本日出席の国会議員、地方自治体、企業等の関係者が力をあわせ、道州制推進に取り組むことが重要」と締めくくった。