自治問題研究叢書『地方自治をめぐる規範的秩序の生成と発展』 (日本評論社)のご紹介
このたび日本評論社より、自治問題研究叢書『地方自治をめぐる規範的秩序の生成と発展』が上梓(2024年4月24日発行)されましたのでご紹介します。
本書では、辺野古基地建設をめぐる国と沖縄県の関係に象徴される国と地方自治に関する現代的諸課題を憲法、行政法的視点から総合的に考察。
【目次】
はしがき
1 自治体の行政処分と国の「関与」の方法
――逆情報公開訴訟を素材として……榊原秀訓
2 附属機関条例主義とその射程……本多滝夫
3 人事行政機関の措置要求判定における裁量と司法審査
──経済産業省トランスジェンダー職員措置要求事件を素材として
……岡田正則
4 「地域共生社会」に見出される行政法の課題に関する一考察
……豊島明子
5 法定受託事務に対する国の関与の法的検討
――「黒い雨」被爆者健康手帳交付事務を事例として
……山田健吾
6 民生委員法の展開
――行政活動への「協力」が職務規定に追加された
1953年の法改正まで……大沢 光
7 「デジタル社会」の「形成」と地方自治の再生
――個人番号カードの「市民カード」化に即した考察
……稲葉一将
8 イギリスにおけるPFI契約終了の管理……庄村勇人
9 憲法95条の住民投票手続の地方自治保障の意義と可能性
……大田直史
10 真の地方自治の実現に向けて――分権改革の限界を超えて
……晴山一穂
11 自衛官等募集事務への自治体協力……渡名喜庸安
12 地域空間形成における「参加」の位相――財産権と自治のはざまで
……見上崇洋
13 複合危機(poly crisis)の中の法治主義と地方自治
……市橋克哉
14 ドイツ疾病保険の多層的自治構造における「共同自治」の
民主的正統化に関する一考察……門脇美恵
15 辺野古裁判と最高裁判所……前田定孝
16 地方自治をめぐる規範的秩序の生成と発展……白藤博行