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2019.12.18

自治労連・地方自治問題研究機構設立20周年記念企画   シンポジウム  憲法をいかし、地域の未来をどう切り拓くか ~「自治体戦略2040構想」と地方自治

研究機構設立20周年記念シンポジウム HP

 

 

 

 

 

 

 

 

 12月7日(土)、自治労連・地方自治問題研究機構設立20周年記念企画

シンポジウム

『憲法をいかし、地域の未来をどう切り拓くか ~「自治体戦略2040構想」と地方自治』を

自治体問題研究所の協賛で、明治学院大学白金キャンパスで開催しました。

 主催者を代表して研究機構運営委員の白藤博行・専修大学教授は、市町村の業務を「圏域」に集約し、自治体の仕事をAIに代替させて職員を半減化する政府の「自治体戦略2040構想」について、「国や公益など全体のために、個別の自治体の独自性はつぶしてもいいという発想だ」と指摘。「憲法をいかす地方自治をつくるために、自治体労働者の役割はますます大切になっている」と述べました。

 榊原秀訓・南山大学教授がコーディネーターとなり、各シンポジストから「地方財政の悪化、長期デフレと格差の拡大を進めた緊急政策は転換しなければならない」(平岡和久・立命館大学教授)、「公助や共助より自助を優先する社会保障の仕組みをあらためるべき」(河合克義・明治学院大学名誉教授)、「人口が減少する社会においても、国は住民に地方自治を保障すべき」(本多滝夫・龍谷大学教授)と訴えました。北海道訓子府(くんねっぷ)町の菊池一春町長は「日本国憲法の下で『自助』を優先するなんてあり得ない」とし、合併や圏域などによる行政規模を拡大するのではなく、「各市町村で住民自身が知恵を出して困難を乗り越えていく仕組みづくりが必要だ」と強調しました。

 また、中林 浩(神戸松蔭女子学院大学教授)が「自治体戦略2040構想をめぐって-フィジカルプランニングの立場から」、二見清一(自治労連社会福祉部会事務局長)が「児童虐待の現場から-児童相談所・一時保護所の現状について」をテーマに特別報告を行ないました。

 

 シンポジウムの内容は「自治と分権」2020年春・79号に特集として掲載を予定しています。

コーディネーター

榊原秀訓氏(南山大学教授・行政法・研究機構代表委員)

 

シンポジスト

菊池一春氏(北海道訓子府町長・オホーツク地域自治研究所顧問・オホーツク町村会理事全国小さくても輝く自治体フォーラムの会)

 憲法の精神を基調にした「すべての町民にやさしい町づくり」への挑戦

河合克義氏(明治学院大学名誉教授・社会福祉)

 地域福祉からみた「自治体戦略2040構想」の問題点

本多滝夫氏(龍谷大学教授・行政法)

 地方自治制度からみた「自治体戦略2040構想」の問題点

平岡和久氏(立命館大学教授・地方財政)

 「自治体戦略2040構想」と地方財政

 

特別報告

中林 浩氏(神戸松蔭女子学院大学教授) 

 「自治体戦略2040構想をめぐって-フィジカルプランニングの立場から」

二見清一氏(自治労連社会福祉部会事務局長)

 「児童虐待の現場から-児童相談所・一時保護所の現状について」