季刊 自治と分権

記事詳細

No.75 /
2019.03

季刊 自治と分権 75号

 辺野古の埋め立て強行、10月からの消費税率の引き上げ、憲法9条改悪議論など、国民要求と安倍政権による国政の乖離がより鮮明になってきています。参議院選挙を7月に控え、いま国と地方の進路が問われています。特集では、「安倍政権の9条改憲」「米軍基地問題と日米地位協定」「消費税」の側面から国と地方の進路について問いかけています。

 首長インタビューは、愛媛県西予市の管家一夫市長。昨年7月の「西日本豪雨災害」による厳しい経験から、行政や住民の中にもたらされた防災・減災に対する教訓が語られ、また、まちの特徴をいかした地域づくりの展望や課題、住民に寄り添う自治体労働者の姿が紹介されています

 山形定氏(北海道大学助教)は「北海道における自然エネルギーの展望」の中で、菊田哲氏(岩手県中小企業家同友会事務局長)は「大災害からの復興と地域振興」の中で、それぞれ住民自治の重要性について語っています。

 今号を通して憲法・地方自治のいきる「住民本位の行政のあり方」が語られ「自治体戦略2040構想」への対抗軸が見えてきます。

「季刊・自治と分権」75号の内容は下記のとおりです。

. 随想(第18回) 小部正治(自治労連弁護団)

. 首長インタビュー

    愛媛県西予市  管家一夫市長

    インタビュアー 永山利和(元日本大学教授)

. 特集  「参議院選挙-問われる国と地方の進路」

   安倍政権の9条改憲・国地方関係再編と憲法にもとづく地方自治

       進藤兵(都留文科大学教授)

   米軍基地問題と日米地位協定 ‐この国の「主権」と民主主義の現状を問う‐

       前泊博盛(沖縄国際大学教授)

   消費税は社会保障に使われているか ‐地方財政の場合‐

       梅原英治(大阪経済大学特任教授)

. 「自治体戦略2040構想」と地方自治・地方財政

       平岡和久(立命館大学教授)

. 北海道における自然エネルギーの展望 ‐ブラックアウト(全域停電)の教訓をふまえて‐

       山形定(北海道大学助教)

. 現場レポート 

   大震災からの復興と地域振興 ~持続可能な企業・地域づくり

       菊田哲(岩手県中小企業家同友会事務局長)

. 「民主的自治体労働者論」の生成過程と発展をめぐる一考察(下)

       梁田政方(自治体労働運動研究者)

. イチから教えて!社会保障・社会福祉

    第4回「高齢者福祉」

        小川栄二(立命館大学教授)

        新井康友(佛教大学准教授)

        重野愛佳(リカバリー・指定居宅介護支援事業所)

. 弁護団レポート

    歴史修正主義を許さない全国的な運動を ‐群馬の森追悼碑事件‐

       下山順(弁護士)

10. ブックレビュー

   ①名著17冊の著者との往復書簡で読み解く人事の成り立ち 「誰もが階段を上れる社会」の

    希望と葛藤(海老原嗣生・荻野進介共著/白桃書房)

        市川京之助(自治労連愛知県本部)

   ②ついに始まった日本経済「崩壊」(浜矩子/SB新書

        中村栄士(自治労連埼玉県本部)

11. 自治体日誌 12

12. 編集後記、次号予告