2006年07月07日(金)

『自治と分権』第24号余話というか付録

●『自治と分権』第24号(06年07月発売)が発売されました。
首長インタビューは、今回で19回。開始以来、5年になろうとしています。開始当初は、長続きはしないと思っていましたが、意外にも5年間もったわけです。
 
 内訳を見ますと(敬称略)、
①知事が5人(橋本大二郎、田中康夫、片山善博、潮谷義子、増田寛也)
②政令市長が2人(上田文雄、秋葉忠利)
③市長が9人(小池清彦、上原公子、大濵長照、白井文、矢野ゆたか、伊波洋一、鈴木俊夫、山下三郎、中里長門)
④町長が2人(藤原孝、小林三喜男)
⑤村長が2人(高橋彦博、上治堂司)という内訳です。

 このインタビューの趣旨は、「未来への地方自治」と銘打っているように、地方自治そのものと「未来」をダブらせているわけです。地方自治の発展そのものが「未来」であり、現状の地方自治に満足せず、未来の社会にその発展を展望するといういった関係です。
 20人の首長の登場というのは、全体の数からみて、決して多くはないのですが、上記の首長さんのお名前を振り返っただけで「かなり」のものだな~と自分で感心します(笑い)。

 5年間にわたって、連載をしてきて、私もそれなりの「感慨」がありますが、インタビューの状況や内容などは全部鮮明に記憶しています。現在、首長インタビューは17頁から18頁を取っていますので、この種のものとしてはかなりの分量だと思います。いい加減な要約編集をしないで、お話になったことをかなり忠実に誌面に掲載するのがポリシーです。最近はできるかぎりその自治体の特産物や「売り」を資料として掲載するようにしております。インタビューを通じて、大変多くのことを学ばせて頂きましたし、思い出深い企画となりました。
 この企画は、白藤博行さん(前主任研究員、専修大教授)の提起で始めたもので、「未来への地方自治」というのも、彼がつけたタイトルです。後任の主任研究員として、この企画をポシャらせないように心しております。

 自治体の首長というのは、年中議会があり、日常的に大変多忙な生活を送っています。また、最低4年に1回は選挙があるわけで、その前後は多忙を極めます。実は、徳島県の大田正前知事へのインタビューも実現が決まっていたのですが、不信任問題などもあり、実現できずに終わりました。大変に残念なことでしたが、こういう修羅場もありました。
 
●インタビューの「裏話」としては、大変な経験(というか失敗)もあります。録音したハズのテープに声が入っていなかったり(このときは、首長の秘書の方が録音されていたテープをお借りして事なきを得ましたが、もし秘書の方が録音してなかったらと考えると、思い出しても冷や汗がでます)、写真が上手く撮れていなかったり(こういう場合は、首長さんの場合、選挙用の写真や色々な企画の際の写真がありますので、そういうものをお借りします)といった具合です。やはり初歩的なミスというのが、ミスのミスたる所以であり、高度なミスというのはありません。
 インタビューの内容は、よくその自治体や首長さんの政策・主張などを調べて、実績などもよく調査して決めます。有名な首長さんの場合、あちこちでお話をされているので、どこに論点を絞るのか、他のインタビューなどと同じにならないようにします。これは、結構大変な作業なのですが、これでインタビューの質は半分以上が決まります。

●『自治と分権』第24号の首長インタビューは、廿日市市の山下三郎市長です。これはそのものをお読み頂きたいのですが、平和への希求がヒシヒシと伝わってくる、お人柄を反映したとてもすばらしいインタビューになりました。インタビューアーの三橋良士明先生が、よく調査をされて山下市長のお話になりたいことをよく引き出して頂いたと思います。
 岩国の米軍基地再編問題での住民投票があり、周囲の自治体も米軍基地の再編・強化に反対をしておりました。岩国の住民投票問題では、上田道明さん(佛教大学)へのインタビューを「インフォメーション・サービス」に掲載し、多くのアクセスを得ました。廿日市市は、最近世界遺産の宮島(厳島神社のある)と合併して、この世界遺産への米軍機の騒音問題などへの取組も行っていました。
 こんなことから、事前に岩国市を訪問して、地元の平和団体の方と一緒に基地や周辺も調査しました。この辺りの「成果」も誌面にでていると思います。宮島には、三橋教授も一緒に船でわたりました。その際に食した「あなごめし」は「新着情報」(5月16日)に掲載してあります(笑い。宮島では米軍再編に反対する署名が2~3日で殆どの島民から得られたというお話は市長さんがされております。ロープウエイで宮島の島の頂上に行きましたが、そこの管理人の方から遠く岩国基地を見下ろしながら、お話を聞きました。
 米軍機のコースには宮島は入っていないハズなのに、時としてかなりソバの上空を飛行することがあると。
 また、平和団体の方からは、岩国基地に関して、朝鮮戦争の際に核兵器がここにいた米軍の戦艦に置いてあったなどの話をお聞きしました。
 米軍の学校(校長先生が、その平和団体の方の家の隣にお住まいですが)を遠くから見ましたが、あれが日本の学校だったら、日本は世界一の教育国、福祉国家だな~と一緒に笑いました(ホントの話しです)。

 実は私も結構軍事オタクで、飛行機の種類なども知っている方なのですが、地元の方は音だけで、機種がわかります。ニコンの性能のよい望遠鏡をいつもクビから下げており、ホーネットが離陸した時にみせて頂きました。ホーネットの音は一際たかい金属音で、これは私も一度で区別できるようになりました。
 こんなものが上空を飛んだら、学校の授業も神事もクソもないと実感した次第です。

『自治と分権』第24号